先日、知り合いになったタロット占い師の方に、仕事や家庭について占っていただきました。
タロットカードは死神のカードなんかもあり、ちょっと怖いイメージを持っていたので、本格的なタロットカードで占ってもらうのは初めてでしたが、その的中率にビックリ!
本当によく当たって、たちまちタロットの虜に……。
というわけで、今回はタロットカードについてもっとよく知りたい私shirushiが、タロットカードの世界を紐解いていきます。
タロットカードの歴史
タロットカードの一番古い歴史は、物証や記述が残っていないため定かではありません。
現存する最古のカードは、15世紀半ばに北イタリアで作られた、「ヴィスコンティ・スフォルツァ版」です。ワンセット揃って保管されているのではなく、図書館や博物館など様々なところに散らばって保存されています。図柄も今とは違い、番号などもなく、現在のマルセイユ版とはかなり異なっているようです。分かっているのは大アルカナ22枚に相当する20枚のカードが発見されているということ。
昔のタロットカードは、今のように占いとしてではなく、もともとはトランプのように遊戯の道具として存在していました。主に貴族の遊びとして流行し、図柄も1枚1枚手書きで描かれたものも多く、遊び用なのか占いもしていたのか、はたまた観賞用としていたのかは不明です。ただ、現代と同じで大アルカナと小アルカナに分かれていたことだけは確かなようです。
16世紀になると大量生産が可能となり、徐々に庶民にも伝わりヨーロッパ全土へと広がりを見せました。当時はタロットカードを使ったギャンブルが盛んで、何度も禁止令が出たほどです。
現代と同じ図柄のマルセイユ版が確立したのは、1650年ごろフランス・パリで発行された「ジャン・ノブレ版」が最古のものです。その後、イタリア・ミラノなどでも生産されましたが、タロットカードの一大生産地となったマルセイユの地名が有名になり、いわゆる「マルセイユ版」として広く知られることとなりました。
タロットが占い専用として確立したのは、フランス革命前後に登場した「エッティラ」という占い師によるものです。これは「エッティラ版」と呼ばれ、初めてタロットと占星術をむすびつけました。
一方、「ウェイト版(ライダー版)」はアーサー・エドワード・ウェイトが制作した「ウェイト版」です。ウェイトが所属していた「黄金の夜明け団」の解釈をもとに作られ、それまで数字しかなかった小アルカナにもすべて図柄を入れたのが特徴です。
現代では、猫や鳥をモチーフにしたデッキや、禅やヒンドゥー教などの思想を盛り込んだオリジナリティあふれるカードが多数販売されています。
タロットカードを大解剖|それぞれのカードの意味
タロットカードは「大アルカナ」と呼ばれる22枚のカードと、「小アルカナ」と呼ばれる56枚の、計78枚から成っています。
今回は、伝統的なマルセイユ版でご説明します。
正位置と逆位置
カードはすべて、正位置と逆位置の読み方があります。
正位置は図柄を真正面から見たもので、カードが示すそのままの意味を表します。
それに対して逆位置は、ひっくり返って逆さまに出た場合をいいます。逆位置はカードの持つ本来の意味とは逆の意味を表す場合と、警告などを表す場合があります。
正位置と逆位置は、プロのタロティストの間でも判断が分かれるところで、採用する人もいればしない人もいます。
大アルカナ
※ウェイト版では8と11が入れ替わり、「8:力、11:正義」となります。
それぞれのカードには別々の意味があります。たとえば「0:愚者」は、青年が身軽な旅支度をして空を仰いでいる図柄です。
基本的には「新たな旅立ち」を意味しますが、細かく見てみると、旅をするには身軽すぎる荷物だったり、洋服の袖はボロボロ、すぐそこが断崖絶壁なのに足元に注意していなかったりします。
この場合、正位置で出た時は「新たな旅立ち」と捉えますが、逆位置で出た場合は「無謀な計画」や「現実逃避」などを表すと解釈できます。
小アルカナ
小アルカナは、56枚のカードから成っており、トランプの起源ともいわれています。
大きく次の4つに分かれています。
ソード(sword=剣)
カップ(cup=杯)
コイン(coin=金貨)
また、それぞれは1〜10の数字と次の4人の人物とで構成されています。
ナイト(Knight=騎士)
クィーン(Queen=女王)
キング(King=王)
なお、コインはマルセイユ版の図柄で、ウェイト版ではペンタクルが描かれます。
素人でも占える? タロットカードの選び方
タロットカードは占い師だけが扱える印象がありますが、実はやり方さえマスターすれば、素人でも簡単に占うことができます。
タロットカードは数多くの種類があるので、初めて買う際には迷ってしまいますが、まずは直感で、手にとって印象が良いものを選ぶのが良いです。
できれば複数購入し、自分と相性がピッタリのカードを見つけるのが理想とのこと。
現在マルセイユ版は猫やアールヌーボー、鳥など様々なキャラクターや図柄のものが出ていて人気ですが、元の図柄を知らないと、解釈に悩むかもしれません。
オススメは図柄が分かりやすいオーソドックスなウェイト版のこちらのカードです。
少々お高めではありますが、海外製品によくある紙質や裁断への不満レビューもなく、長く使えそうです。また、絵が綺麗で使いやすいと評判の良いイタリア製でもあります。
このほかにも、小柄な手の人に便利なやや小さめのサイズや、ノスタルジックな復刻版の絵柄などもあるので、気に入ったものを探してみてはいかがでしょうか。
タロットカードの教則本を紹介します
初心者は、タロットカードのやり方が分かりやすく解説されている教則本でやり方を習得するのが早道です。
ここでは、いくつかの教則本をご紹介しますので、ご自分の使いやすそうなものを選んでみてくださいね。※画像をクリックすると販売ページに飛びます。
【78枚のカードで占う、いちばんていねいなタロット】
LUA:著
初心者にわかりやすい解説とメソッド、読み解きのテクニックや実践例まできめ細やかに網羅されています。
【いちばんやさしいタロットリーディングの教科書】
手賀敬介:著
初心者が解説で悩みやすい「逆位置」の捉え方や、 ワンオラクル・リーディング(1枚で占う方法)での仕事・恋愛・金運・人間関係・1日の運勢全78枚の意味、52の事例が解説されています。
【はじめてのタロット】
鏡リュウジ:著
子どもでも安心して見られる、可愛いイラストで解説されたタロット入門編です。同じイラストの大アルカナ22枚のカード付き。
これはしちゃダメ? タロットカードを扱う時の注意
タロットカードはイマジネーションを駆使して行う繊細なカードです。大切に扱い、保管時は柔らかい布でくるんだり、木箱などにしまっておきましょう。
また、「カードと仲良くなる」という言葉があるように、カードは一度購入したときから持ち主と深いつながりができます。
ただ、プロの占い師さんでも「容易に人に貸したり、誰彼構わず触れさせてはいけない、時々浄化するのが良い」という方がいる一方で、「カードはあくまでもツールなので、そこまで神経質に扱わなくても大丈夫」という方もいらっしゃいます。
自分のカード以外では占えないという方がいる一方で、どんなカードでも、誰のものでも占えるという方もいます。どちらが正しい、どちらが本物とかいうことではなく、考え方の違いなのですね。
ちなみに私を占ってくださった方は、「こだわらない派」でしたが、とってもよく当たりましたよ。
カードは基本的には大切にしますが、古くなってシャッフルしづらくなったら買い換えましょう。
また、浄化したい方は、こちらを参考にしてみてください。浄化の方法はパワーストーンと似ていて、水晶やセージを用いることが多いようです。
自分では難しい時はプロに占ってもらう
タロットカードは素人でも占えるとはいえ、やはり卓越した経験を持つ熟練者には叶いません。
もし、ここぞという大切なことを質問する場合には、プロのタロット占い師に占ってもらうことをおすすめします。
ただし、占い師の中には本当に腕の良い人がいると同時に、ただ人を怖がらせ、依存させて占いを継続させる営利目的で行っている人も中にはいます。
本当に力のある人かどうかをよく見極めて、占ってもらうようにしましょう。
タロットカードのまとめ
初心者向けに、タロットカードについてご紹介しました。タロットの歴史やカードの種類や意味などを説明しましたが、タロットカードの世界は奥深いので、まだまだ書ききれません。
そこで、別記事ではスタンダードないくつかの占い方などをまとめましたので、よろしければこちらもお読みください。
タロットカードは人生の方向性や自分の状態を教えてくれるもの。タロットでより豊かに生きましょう。