今回はちょっと趣向を変えて、管理人である私shirushiのスピリチュアルでの失敗体験をご紹介しますね。
そして失敗体験から学んだスピリチュアルにハマる危険性や、スピリチュアルとの上手なつきあい方についてをお伝えします。
そもそも、あなたもこのサイトにいらしている時点で、スピリチュアルが好きか興味を持っている人だと思います。
ただ、スピリチュアル界隈には怖〜い裏側もあるので、スピリチュアル・ビジネスのことをよく知った上で上手につきあい、このサイトを有効に使って本当に幸せになっていただきたいと思っています。
それではいってみましょう!
私の失敗体験その1
まずは、あるブログと知り合ったことから始まる失敗体験のお話です。
キラキラしすぎて怖い、変なテンションのブログ
「引き寄せの法則」の流行がマックスを迎えた頃、私はひとつのあるブログを知りました。
たしか、「成功を引き寄せる極意」みたいな売り文句だった気がします。
登録無料で文章が面白かったこともあり、私はいつのまにか毎日ブログに訪れるようになっていました。
ブログの管理者は、業界でもそこそこ活躍しているコピーライターだったので、ビジネス的になにか得るものがあるかも、という期待もあったんです。
よくあるブログに登録すると、自動的にメルマガにも登録されるシステムで、ほどなくして配信されているメルマガ記事に毎回「お題」が出されるようになりました。
そして、登録者がそのお題に対してのコメントを、ブログに返して参加するという形式になっていきました。
管理者の巧みな文章術に乗せられて、参加者はどんどんとコメントしていきます。
参加者がコメントすると、必ず管理者から評価の混じった返信がきます。
そのやりとりが嬉しくて、あるいは誰よりも認められたくて、一番になりたくて、みんな我さきにとコメントしちゃうんですね。
すごいときだと1日に100通を超える時もあったのではないでしょうか。
今思えば、承認欲求を上手に活かした手法だったなぁと感心しますが。
そんなふうにして、そのブログはすぐに登録者1万人超えのマンモスブログへと成長していきました。
ご多分に漏れず、私も熱狂してコメントしていた一人です。
今考えても変な汗が出るくらい恥ずかしいです……。
リアルセミナーに行ったら同じテンションの集団だった!
熱狂的なブログ信者が十分に集まったころ、ある日リアルセミナーのお知らせが来ました。
人数限定(それでも100人単位!)でスペシャルゲストも来るとのこと。
これはぜひ参加したい! ということで、当時の私にはちょっと痛い3時間で参加費5万円のセミナーに、頑張って申し込みました。
セミナー当日。
都心の会場に行くと、周りはもちろん初対面で知らない人ばかりでしたが、参加者の中にはすでに顔見知り同士の人もいて、ちょっとしたパーティー気分で盛り上がっていました。
他の人達も一人で来ているはずなのに、なぜかみんなちょっと表情が期待感でキラキラしていて浮足立ったよう。会場全体が高揚感のある雰囲気でした。
私は居心地の悪さを感じつつ、前半の座学を受けました。
内容的には知っているものと知らないもの半々くらいでした。
知らない内容は、主催者の未発表の体験談と、スピリチュアルとは関係ないスペシャルゲストさんの専門分野の講座です。
後半はワークが中心でしたが、参加者のほとんどがブログのテンションそのままの学園祭のようなフワフワキラキラした雰囲気だったので、私は完全に浮いている状態です。
私と同じように、妙に冷めて戸惑っている人がほかにも2人くらいいたので、ワーク中は仕方なく雑談をして過ごしたのを覚えています。
5万円はけっこう痛い勉強代でした。
最終的にはやっぱり売りに来た!
セミナーの後日、新しいコンテンツが販売され始めました。
その頃はもう「やっぱりか!」と冷静な視線で傍観していました。この販売がブログの目的だったということは言わずもがなです。
マーケティングをかじった今では「ふんふん、なるほど」と思います。
そういう意味では参加したことも無意味ではなかったかもしれません。ひとつのマーケティングのやり方を間近で見ることができたからです。
でも私は、あのような扇動して売るような手法には嫌悪感があります。
まして、引き寄せの極意を伝授すると言って、富を引き寄せたのは「管理者」のほうなのですから。
なんだか騙された感満載です。
同じような手順で、正当に本やセミナーなどのコンテンツを売っている人はたくさんいますし、それは否定しません。
でも、結果が数字として出ない「引き寄せ」を売りにするのはどうかなぁと思う次第です。
「自分が成功したことが実績だ」と言われても、参加者は経験もスキルも違う「その人自身」にはなれないからです。
この一連のことは、スピリチュアルが囮に使われた「スピリチュアル商法」だと、私は認識しています。
私の失敗体験その2
もう一つの体験は、実際にヒーラーに占ってもらった時のことです。
当時、占いに興味があったので、人に勧められてある占いを受けに行ってみました。
そのヒーラーさんはけっこう当たると有名で、人生が救われたという人もいたので、ある程度信頼してもいいのかな? と行ってみたんです。
なんでも結びつけて恐怖を煽る
生年月日で運勢をひと通り出したあと、私の簡単な状況を聞かれたので、まずは自分の健康状態があまり良くないことを伝えました。
アレルギーによる咳が1年以上も続いていて、ちょうど通勤する仕事から自宅でできる仕事に変えたばかりというタイミングだったんです。
すると、ヒーラーも話の途中でときどき咳をしはじめ、「自分は波動に共鳴しやすく、受け取ってしまうから」と言いました。
「あ〜、霊感の強い人って、そうなのか」とその時はなんとなく納得しました。
次に、話題は家族のことへ。
その頃はたしかに、ちょっと夫婦仲が悪くなっていたときで(今は回復しています 笑)、子育ても悩んでいるときでした。
お墓参りをしているかどうかと聞かれたので、あまりしていないと答えると、「先祖の供養をしていないとちょっと不安ですね」と言われました。
家庭の詳しい現状を話すと更に、「旦那さんの仕事はこの先大変になる」「子どもは早死にする」「あなたの健康状態にも影響している」と言われたのです。
そんなふうに色々言われたら、誰だって不安になりますよね。
するとすかさず「でも、それを回避できる方法がある。今ならまだギリギリ間に合う」と言うのです。
その方法とは、毎日近くの神社に行き、決まった作法で参拝するというものでした。
やるかどうかはあなた次第と言われましたが、さんざん不安を掻き立てられた後では「やらなければどうなるんだろう?」と思いますよね。
少し迷った末、私は半信半疑ながら、やってみることにしました。
始めたのが真冬の寒い時期ということもあり、毎日冷たい空気を肺に入れるのが正直辛かったのですが、それでも「治るなら」と続けてみました。
家族の行方や健康はさておき、子どもの生死のことを言われたのがかなりショックで、本当に藁をもすがる思いだったからです。
言われたとおりにやった結果……
3ヶ月続けましたが、結果どうなったと思いますか?
治るどころか、咳がかなり悪化しました(あとで検査して、喘息だとわかりました)。一番寒い時期に、大事にしなきゃいけない肺を傷つけてしまったので当たり前ですが。
花粉症も始まる時期に突入していたので、ダブルのダメージを受けてしまったようです。
そして、蓋を開けてみれば、1年間やらなきゃ効果が出ないと言われた参拝を途中で放棄したのに、夫婦間の問題は自分で修復できたし、子育ての悩みも自然に解消しました。
あのヒーラーが正しかったかどうかの是非は分かりません。
でも、少なくとも私には必要がなかったし、人として尊重してもらえない不愉快な経験だけが残りました。
もちろん、その後脱退しましたが、なぜスパッと脱退できたかは、次の「私が洗脳から解かれた理由」で詳しく述べますね。
私が洗脳から解かれた理由
それでは、洗脳からどうやって脱出したかをお話しましょう。
失敗談1の方では、リアルセミナーでの変なテンションで一気に熱が冷めてしまったわけですが、失敗談2はなかなか大変でした。
神社参拝をしている3ヶ月の間、定期的に連絡を取り合っていましたが、「それじゃダメ」と決めつけられることが多かったので、ついに私の反発心が爆発したんです。
私だってそれなりに年を重ね、多くの人と同じように努力して歩いてきたのです。ただのほほんと生きてきたのではありません。
それを、出会ったばかりで何も知らない他人からいきなりダメ出しされたら、いい気分ではないのはご想像どおりです。
なかには「歳をとったら叱ってくれる人がいないから、ありがたい」という人もいるでしょう。
でも、私は生き方や価値観を否定されたように感じたのです。
たくさん悩み抜いて、やっとどうするか決めた夫婦の方向性は、「先祖との関係」で簡単に逆がいいと言われました。
子どもの件に関しては、先ほど書いたとおりです。
大事に育ててきた我が子の寿命を勝手に決められるなんて、考えられません。
また、当時夫婦のことでうんざりしていた私は、恋愛などもう興味がなかったのですが、「まだ若いんだからそんなんじゃダメよ!」と一喝されました。
この人は、人の気持ちを分かってないのだろうか、そう思いました。
健康状態もどんどん悪くなって不信感が溜まっている状態で、そんな時に言われたその一言が決定打となり、決別する決心がついたんです。
かなり後になってから、同じ手法を使う別のヒーラーさんに偶然知り合ったので、この話をしてみました。
このヒーラーさんはかなりの実績があり、多くの信頼も得ている方でした。
話をすると、「占いでたとえ本人やその人の家族の寿命がわかったとしても、絶対に言ってはいけない」ということでした。
私も、人としてそうであるべきと思います。
寿命を言われても、不機嫌になるか反感を買うだけですよね。
また、寿命を言うことによって不安を煽り、コントロールしようとするのでは? とさえ疑ってしまいます。
スピリチュアルとの上手なつき合い方
ここでは私のように失敗しないように、スピリチュアルとの上手なつきあい方についてお話します。
私は2つ挙げた例のようにスピリチュアルでの失敗もありますが、それでも相変わらずスピリチュアルが好きです。
好きというより、宇宙のしくみや摂理だと思っています。知ってしまった以上、外せない価値観です。
地球は丸いと知っているのに、「やっぱり地球は平面なんだよ」と言われても信じられないのと同じです。
あなたもきっと、スピリチュアルは自分の中に当然のこととしてある価値観なのではないでしょうか。
それでは、スピリチュアルとはどのようにつきあえば良いのか、これから具体的な上手なつきあいかたについて、お話したいと思います。
「騙されたと思って」「お試し」に気をつけよう
最初に挙げた2つの失敗談で教訓になったのは、次の3つです。
- 軽い気持ちでかかわらない
- 自分を客観的に見る
- 人に勧められても断る、人に勧めない
軽い気持ちでかかわらない
軽い気持ちでかかわったとしても、後から深みにハマってしまう場合があります。
もちろん、良いスピリチュアリストなら、スピリチュアルに依存しすぎているときは何らかの方法で警告してくれるでしょう。
でも、お金儲けをしたいスピリチュアリストは、依存していると知りながら手放してはくれません。
そこのところの見極めは、難しいところです。結局人間として信頼できるか、プロとして自覚しているかどうかなのだと思いますが。
また、悪いことに、深みにハマったときには「自分がハマっている」とは思わないのが特徴です。
入り口は軽い気持ちで「お試し」などから始めるかもしれません。しかし、気づけば虜になっていることもあるので、最初から「変だな」と思ったら、近づかないのが一番です。
自分を客観的に見る
もし万が一ハマってしまったら、自分を客観視する時間を作るのが良いと思います。
洗脳されているとなかなか難しいですが、それでも「あれ? なんだかおかしいぞ」とちょっとでも思ったら、その直感を信じてみてほしいのです。
その疑問は、本能からのサインだからです。
無意識は自分に必要なものと必要でないものが分かっているので、サインとして出てくるのは相当まずいところまで来ている証拠です。
人に勧められても断る、人に勧めない
最後は人に勧められても断ること、そして人にも勧めないことです。
親しい人や目上の人から勧められたものを断るのは難しいですよね。
でも、たとえ親しい人からの勧誘でも、やんわりとお断りしたいものです。
もちろん、たとえば今の自分に必要なセラピーや占いだと思うものなら、受けてもいいと思います。
もし自分に合っていなかったと後からわかったとしても、自分が選んだものなら諦めもつきますよね。
でも、人から勧められて受けたものは、合っていないと分かった場合後悔するでしょう。
なぜなら、紹介してくれた人の手前、合っていなくても抜けづらい・やめづらいからです。
逆に、相手が断りにくいことは自分も勧めるべきではないと思います。
自分がいいと思うものを人に勧めたくなる気持ちは分かります。
ですが、相手がそれを欲しているかどうかわからないし、たとえ自分にとってはいいものでも「相手にもいいどうか」はわからないのです。
苦言を呈してくれる人を大切にする
常日頃からおつきあいがある人で、あえて苦言を言ってくれる人は大切にしましょう。
人は普通、自分が嫌われたくないので反対意見は言わないものです。
まして、自分自身がかわいい人は自分を守る傾向が強いので、違うと思っても黙っているかもしれません。
ですが、あなたのことを大切に思ってくれる人は、あえてあなたに厳しいことや苦言を呈してくれます。たとえ自分が嫌われる可能性があったとしても。
あなたに苦言を呈してくれる人は、客観的に見てあなたが間違った道にいれば、自分を置いてでも危険を教えてくれようとしているのです。
それに対して「自分にとって不愉快な意見をいう人」を排除ばかりしていると、いつのまにか自分の周りにはYESマンとあなたを利用したい人しか残らなくなります。
自分のことを真剣に考えて、客観的意見を言ってくれる人を常日頃から大切にしましょう。
そうすれば、スピリチュアルで失敗することもないでしょう。
スピリチュアルにも相性がある
Aという人にとってどんなに良いスピリチュアルやヒーラーでも、他の人にとってはそうでない場合もあります。
口コミや実績がたくさんあっても、最終的に自分に合うかどうかは自分で判断しなければなりません。
話し方、かかわり方、メールの受け答え、そしてなにより、扱うものが自分に合っているかどうかを、しっかりと見極めたいものです。
それらをチェックして、ひとつでも本能的に「ちょっとな……」と思うものがあったら、やめたほうが賢明です。
それが後々にネックになってくる可能性があるからです。
まれに、第一印象は悪くても「この人にしてよかった」という場合もあるとは思いますが、それはちょっと引っかかることがあっても、それを覆すだけのなにか大きな魅力がある場合でしょう。
相性は人づきあいと同じで、かかわってみなければ分かりませんが、できれば早い段階で見極めたいですね。
基本優しい人だからタチが悪い
さて、私がかかわったヒーラーを含むスピリチュアリストは、基本的に「人を救いたい」「人を助けたい」という志を持っています。
それは尊いことですが、だからこそタチが悪いんですね。
体験談1の管理者のように、純粋に(?)ひと儲けしようと思っている人ならまだ、こちらも気持ちよく見切りをつけることができるし、相手も食い下がってはきません。
この場合、管理者は相手を助けようなどとは思っていないので、クライアントに去られてもまた新しいクライアントを探せばいいだけです。
でも、体験談2のヒーラーのように「自分は人を救う能力があって、目の前の人を助ける自信がある」と思っている人は、なかなか手放してくれません。
この人にとっては自分の手法は「絶対的効果」があると確信しているので、自分の言うとおりにすればクライアントを救えると思っているからです。
「私には結果が見えている。なのに、なぜあなたはやらないの?」くらいの気持ちでしょう。
自分への優しさが動機の人との関係を断ち切るのは、なかなか難しいことです。
でも、本当に自分を大切にしたいなら、自分を信じて行動するよりほかありません。
さて、ここで、もっと根本的なスピリチュアルとのつきあいかたについて、お話したいと思います。
スピリチュアル好きがやってしまう3つの間違い
スピリチュアル好きな人が、ついつい陥ってしまう勘違いや間違いというものがあります。
- スピリチュアルはまだまだ「常識」ではない
- スピリチュアルの専門家が偉いわけではない
- スピリチュアルは「指針」や「参考」と心得る
スピリチュアルは「目に見えないもの」なだけに、盲目的にならず、常に客観的につきあいたいものです。
スピリチュアルはまだまだ「常識」ではない
スピリチュアルをかじり始めると、「すごい! 今までのことに納得! そういうことだったのか!」と世の中の仕組みの謎が解けたかのように感動すると思います。
そして、ハマりだすとシンクロニシティや潜在意識などの心理学や哲学、量子学なんかも絡んできて、どんどん知識を吸収していっちゃいます。
知れば知るほど自分の体験と結びつけて意味付けができるので、知るのが楽しくてしょうがない状態ですよね。私もそうでした。
スピリチュアルは、知れば知るほど自分の中ではそれが当たり前の価値観になってきて、「世の中は、宇宙はそうできている」という世界観が出来上がります。
いえいえ、それ自体が悪いと言っているわけではありません。現に私だってそうですし。
気をつけたいのは、スピリチュアルという価値観や世界観は、まだまだ一般的ではないということです。
2005〜2009年にテレビ放送していた「オーラの泉」で、スピリチュアルの知名度はぐんと上がりましたが、それでもまだ「胡散臭い」と思っている人が大多数と言っても良いでしょう。
それだけに、スピリチュアルのことをよく知らない人に話をするときは、気をつけなければなりません。
下手をすると「変わり者」「ちょっと危ない人」扱いされちゃうからです。
また、重ねて言いますが、仮にスピリチュアルを知らない人がいたとしても、こちらから紹介したり勧誘したりするのはやめましょう。
私はあくまで基本的に、興味があって知りたいという人にしか、スピリチュアルの話をしないことにしています。
私も不思議体験やスピリチュアルを体験するまでは、「胡散臭いもの」だと思っていたので、前のめり気味に来られた時の気持ちが分かるんですよね。
ですので、まったく興味がない、それどころか触れたくないと思っているかもしれない人に紹介すると確実に引かれます。
最悪の場合、今後の関係にも影響するかもしれません。
それは本当にもったいないことなので、あえて話をしないんです。
スピリチュアルを知った人の中には「スピリチュアルに興味がない人は魂レベルが低いのでは」と思っている人もいるかもしれませんが、それは全くの誤解です。
私の知る限り、スピリチュアルに全く興味がなくても、人格的・スピリチュアル的(私から見て)に素晴らしい人がたくさんいます。
スピリチュアルのスの字も知らないのに、運気の波に上手に乗り続けている人ですね。
スピリチュアルを知らなければならないというのは幻想で、人それぞれの生き方には何も関係ないのです。
スピリチュアルは、あくまで個人的な考え方や主義主張としてとらえるといいと思います。たとえ世の中の真理だと思っていても。
そうすれば、自分の考え方や主義主張を尊重するのと同様、他の人の考え方や主義主張も大事にすることができます。
スピリチュアルの専門家が偉いわけではない
スピリチュアルに関係する人が陥りやすい問題として、受け取る側も専門家も「スピリチュアル至高主義」になりやすいというものがあります。
自分の知らないことを知っている人を、自然と尊敬してしまうのは十分わかります。
自分に見えないことが見えて、それについてアドバイスされるとありがたいとも思いますよね。
ただ、それが「絶対」と言い切れないということは、胸に持っておきたいものです。
専門家は自分が答えを知っている(分かっている)ので、自信を持って導くわけですが、その未来は誰も経験したことがなく、誰にもわからないことです。
タイムマシーンに乗って未来から来たというなら納得もいきますが、未来は誰も見たことがありませんよね?
また、「運命は決まっている」と考える人もいれば、「運命は自分で変えられる」と思う人もいます。
ちなみに私は後者ですが、パラレルワールドの研究を知っている人なら、その意味が分かるでしょう。
パラレルワールドを簡単に説明すると、宇宙には「時間」は存在せず、あるのはいくつもの同じ世界だけ。しかも、少しずつ違う世界です。
それぞれのワールドでは同じものが存在するのに、スポットライトが当たっている事象がちがうのです。
私達が体験しているこの世界は、一瞬一瞬の選択肢を変えることで、違うスポットライトが当たっているワールドに行く、あみだくじのようなものなんです。
このように「運命」という概念ひとつとっても、考え方は何通りもあります。
ヒーラーに「あなたは◯◯ですね」と言い当てられたりすると、「この人はすごい!」と思って傾倒してしまう人も多いと思います。
でも、占いの結果は、あくまでその手法の統計などによって導き出されたものです。
また、「今後こうなるからこうした方がいい」というアドバイスやお告げは、そのヒーラーの世界観、価値観の中で言っているに過ぎません。
人の生き方にかかわることを助言するのでなんとなく「スゴイ!」と思いがちですが、スピリチュアルの専門家が特に偉いわけでもなんでもありません。
エンジニアが人よりプログラムについて詳しいことや、音楽家が人より音楽に詳しいのと同じです。
あるいはもしかしたら、告げられる占い結果は正しいのかもしれません。
でも、それをどう扱うかという選択肢は、あなたにあるのです。
人間として、どこまでも対等だということを忘れずにいたいものです。
むしろ、自分の主張をゴリ押ししてくるような人は、もしかしたら洗脳しようとしていたり、何かを売りつけてくるかもしれないと用心しましょう。
スピリチュアルは「指針」や「参考」と心得る
スピリチュアルは、あくまで人生の指針や参考にするものと思うことが大切です。
スピリチュアルに初めて触れたときは、今まで知らなかったことを知って感動します。
セミナーに行ってやり方を教われば救われるかもしれない、この水晶を買って飾ればお金持ちになれるかも……と、安易に飛びつく人もいます。
かく言う私も過去にはセミナーに参加したりしましたし、今でもパワーグッズは好きですが、自分の楽しめる範囲でとどめています。
中には数十万もするものを購入して、「これさえあれば人生は安泰」と安心する人もいますが、本当にそうでしょうか?
使い古された言葉ではありますが、幸せはお金では買えません。これはやっぱり事実なんですよね。
お金で変換できるようなもので自分の人生が変わるなら、お金持ちは皆もれなく幸せでしょう。
でも、実際にはそうでない人もたくさんいます。
また、時々芸能人が洗脳されていたなんてニュースが話題になったりもしますよね。
お金とプライベートのすべてを投じてみたけれど、結局は莫大な財産を持っていかれただけ、精神的にも医師を必要とし、立ち直るのに時間がかかった……なんて報じられています。
賢明なあなたなら薄々気づいていると思いますが、スピリチュアルは人生をよくするためのツールです。
私がこのサイトを運営している理由は、スピリチュアルを上手に使えば、幸せになれるということを知っているからで、それを求めている人の役に立てると思うからです。
スピリチュアルはあくまで人生に「取り入れるもの」であって、「依存するもの」ではありません。
ひとつの分野や一人のヒーラーに傾倒して依存すると、自分を失って人生が狂ってしまうことがあります。
でも、人生を歩む「指針」や「参考」にするにはとてつもなくいいものです。
このサイトに関わる人には、スピリチュアルを正しく使って、ぜひ幸せを掴んでいただきたいです。
自分の人生は自分で決めるという覚悟
スピリチュアルにかかわる際に重要なのが、「自分の人生は自分で決めるという覚悟」を持つという姿勢です。
スピリチュアルが好きな人が陥りやすい現象として、「スピリチュアルに依存してしまう」ということがあります。
気がついたらヒーラーや占い師の言うとおりに動いていた、毎日毎週占いをチェックし一喜一憂するなどです。
雑誌やテレビ、インターネットの占いを楽しみにしている人はたくさんいると思います。
私もよく見ます。でも、それはあくまでも娯楽としてです。
占いの結果によって自分の運勢までも「そのとおりになる」と考えるとなると、それはちょっと違いますよね?
第一、70億人以上いる人間のすべてが、たった12通りくらいの運勢に分けられるなんて、ありえません。
たとえ全く同じ生年月日で同じ血液型だとしても、鏡に写った自分のようにうりふたつの人生を歩む人はいないはずです。
占いはあくまでも「統計的には、過去にそんな傾向が多かったですよ」と教えてくれるものです。
あなたの未来を予言するものではありません。
まして、つきあう人や結婚するかどうか、子どもの受験校の方角など、人生の大切な決めごとを占いに委ねるのはキケンです。
誤解していただきたくないのですが、決してスピリチュアルで決めてはいけないと言っているのではないのです。
自分自身でたくさん悩んで考え抜いた末、答えが出ないときは「アドバイス」として占いやスピリチュアルを使うのはアリだと言いたいのです。
なぜなら統計学は古くからのデータが蓄積され、研究され続けた学問の結晶ですし、霊感の強い人はスピリットガイドのメッセージを伝えてくれるだろうからです。
ただし、それらはあくまで「参考」です。
もし、そのアドバイスに従おうと決めたなら、それはあなたの意志で選択し、「あなたの人生にそのアドバイスを採用した」ということなのです。
人生の舵を取るのは、あくまであなた自身なのだということを忘れないようにしましょう。
スピリチュアルの失敗談と上手なつきあい方のまとめ
私のスピリチュアルの失敗談2つと、スピリチュアルとの上手なつきあい方をお伝えしてきましたが、いかがでしたか?
2つの失敗談はよくある話ですが、スピリチュアルにかかわり始めた人がいつの間にか巻き込まれているパターンは多いものです。
ですが、つきあい方さえ間違えなければ、スピリチュアルは人生の役に立つ素晴らしいものです。
気をつけたいことは次の3つ。
- 軽い気持ちでかかわらないこと
- 常に客観的に自分を見ること
- 人に誘われても断り、自分も人を誘わないこと
また、日頃から自分に苦言を呈してくれる人を大切にし、スピリチュアリストがいい人であっても情に流されず、自己判断することが大切です。
スピリチュアルは目に見えない世界なので、自分にとっては常識でもそうでない人もまだまだ多いということも、肝に銘じましょう。
スピリチュアルには様々な種類や手法がありますが、自分と相性の良いものとそうでないものがあります。
スピリチュアルにハマると「何もかもスピリチュアルで解決できるのでは」という気持ちが出てきますが、スピリチュアルはあくまで人生の参考にすべきものです。
自分と相性がいいものを見極めてつきあうと同時に、あくまでも自分の人生は自分が決めるのだと覚悟し、スピリチュアルに依存しないようにしましょう。
そうすれば、スピリチュアルはあなたの人生にとって、かけがえのない最高のアドバイザーになるでしょう。