生きにくさを感じるHSPとは? 特徴や25の診断チェック、対処法や適職についてご紹介

HSPとは、他の人よりも刺激に敏感な人のことです。生まれつき感受性が高く刺激に敏感なため、疲れやすかったり他の人が普通と思うことが苦痛だったりと、生きにくさが生じます。

「もしかして自分はHSPかも……」と感じている人は、ぜひお読みください。HSPの特徴や、診断チェック、適職などについてご紹介します。

そもそもHSPってなに? HSPの特徴

HSPとは、Highly Sensitive Personの略で、生まれつき感受性が人より高く、様々な外からの刺激に過度に敏感な人のことです。人によって聴覚や視覚、触覚などやその複合、またはすべての感覚が敏感なため、他の人が気にしないようなことでも過度に刺激を受け取ってしまいます。

HSPの第一人者、エレイン・N・アーロン博士は、全人口の15〜20%の人がHSPの可能性があるとしています。つまり、5人に1人の人がHSPによる生きづらさを感じているわけです。また、原因は神経伝達システムによる生物的な差異ということ以外、今のところ分かっていません。

ときどき内向的やシャイといった性格傾向と混同されますが、これとは一線を画すものです。

五感が人より敏感である

HSPの人は、五感がとても敏感です。聴覚だけ、嗅覚だけが敏感な場合もあれば、2か3つ、あるいは全てにおいて敏感な人など様々です。

たとえば聴覚が敏感な人は、電車が通り過ぎる音、ドアをバタンと閉める音、車のクラクションなど、生活音でも耳をふさぎたくなるほど不快に感じます。

視覚が敏感な人は、光や蛍光灯、たくさんの不規則な色が集まるデパートや人混みなどが苦手で、気分が悪くなったり頭痛がしたりしてきます。

嗅覚が敏感な人は、ガラスやアルミ以外の食器ではよそった人の匂いが気になったり、お土産の小分けされた小袋のお菓子を配った人の匂いが気になります。

目に見えない刺激にも弱い

HSPの人は、心も繊細かつ敏感で、人との心の境界線が脆いのが特徴です。人の気持ちに共感しやすいため、思いやりや共感力に優れている一方で、人からの影響を受けやすく、傷つきやすいという側面もあります。

また、電磁波や周囲の雰囲気などの目に見えないエネルギーにも影響を受けやすいので、人混みが苦手と一口に言っても、視覚の刺激だけでなく雑多な雰囲気にも影響されるなどがあります。

天候や気圧の変化に弱いのも特徴です。

疲れやすい

HSPの人は、五感や様々なエネルギーの刺激に敏感なので、疲れやすいという特徴を持っています。人のちょっとした気持ちの変化がわかり、人への気遣いで疲れてしまうので、人が集まる場所に行くとその時は楽しくてもあとでグッタリしたりします。

HSPの人は、一人でいる時間がとても大切です。どんなに親しくても人と一緒にいると疲れてしまうので、自分だけの時間を過ごし、心身を調整することが必要なのです。

あなたはHSP? 診断チェック25

ここでご紹介するのは、HSPのセルフチェックができる診断チェックです。いくつ当てはまるか、チェックしてみてください。

  1. 大勢の集まりや大人数の飲み会などが苦手で、居心地が悪くなる
  2. 人混みが苦手で、気分が悪くなったり頭痛がしてくる
  3. 1日1回は一人でいる時間が必要だと感じる
  4. 人づき合いは広く浅くより、狭く深いタイプだ
  5. 寝込んでしまうほどの偏頭痛が定期的に起きる
  6. 1対1は大丈夫だが、3人以上の集まりは苦手
  7. とにかく疲れやすい
  8. 痛みに敏感である、痛がりと言われる
  9. 少しのことですぐ驚く
  10. 便秘や下痢を繰り返しやすい
  11. ひとり静かに過ごすのが一番落ち着く
  12. 行動する時、人にどう思われるかを先に考えてしまう
  13. テレビや本で感動すると涙が出やすい
  14. 災害やネガティブなニュースを見聞きすると心が重くなる、または落ち込む
  15. ホラーやスプラッター映画などが苦手
  16. 同時に2つ以上のことができない
  17. 自分は気を遣いすぎて疲れることが多いと思う
  18. 細かい部分が気になる
  19. 独自の考え方を編み出して実行する
  20. ひとつのことを深く考えるくせがある
  21. チクチクする服は着られない、服のタグが気になる
  22. 人が口をつけたコップなどで回し飲みできない
  23. 突然のスケジュール変化にはパニックになる
  24. 新しい環境になじむまでに半年以上かかる
  25. 人の期待に応えようと頑張りすぎてしまうフシがある

いかがでしたか? 当てはまる数が多ければ多いほどHSPの可能性が高く、10個以上当てはまれば、ほぼHSPだと思って間違いありません。

HSPの人が外的刺激から自分を守る5つの対処法

HSPの人は外からの刺激にとても敏感なゆえ、傷つきやすく疲れやすい日々を送っています。しかし、ただその状況に留まっているのでは、どんどん生きづらさが増してしまいます。

今の状況を変えるには、できるだけ外的刺激から自分を守る必要があります。いくつか対処法をご紹介しますので、ぜひご自分を守ることに役立ててみてください。

1. 自分の特徴を知る

自分が刺激に弱く過敏であることを自覚することから、自分を守る一歩が始まります。

日本では、人と同じことが良しとされる風潮がありますが、「自分は人と同じだと疲れるから人と同じでなくていい」、ということを受け入れましょう。

十人十色と言うように、人の個性はそれぞれ。協調性がないから自分はダメだと思う必要はまったくありません。集団や人だかりが苦手だと思ったら、そこから離れるパターンを自分なりに作ったり、ストレスから逃れる「持ち駒」を増やしましょう。

2. 安心安全な場を持つ

傷つきやすい、集団が苦手といっても、社会的なつながりをすべて断ち切ってしまうのは逆効果です。なぜなら、人は人の中でしか幸福を感じられないからです。

人には所属欲求承認欲求があり、人から求められ、認められているからこそ幸せを感じます。

学校や職場は自分が選んだ人たちではないので、嫌いな人やウマが合わない人もいます。ですが、自分が居やすい少数の集まりで自分の生き方や考え方を認められれば、そこが心の居場所となります。

趣味や公的機関など、どんな集まりでも良いので、自分を認めてくれる安心安全な居場所を確保しましょう。

3. 感情を表に出す

感受性の高い人は、生育歴の中で深く傷ついたりトラウマを抱えていることが多いです。

これは誰が悪いというわけではなく、仕方のないこと。原因探しより、どう対処すべきかを考えるようにした方が建設的です。

安心安全な場が得られたら、感情を抱え込まず、表に出す練習をしてみましょう。感情を抱え込むとネガティブな感情や歪んだ考えがどんどん浮かんできます。

感情を表に出すだけでカタルシス効果があるし、人に聞いてもらい気持ちに寄り添ってもらえれば、心が満たされて心の平穏が戻ってきます。さらに寄り添ってもらう小さな体験が積み重なると、自分自身への自信や信頼にもつながりますよ。

4. 着心地の良い服を選ぶ

五感の一つ、触感は着る洋服にも影響します。とくに洋服は1日中着てるもの。意外ですが、その着心地如何で気分もけっこう左右されるのです。

洋服は、できるだけ肌触りのなめらかな柔らかいものを選びましょう。肌に触れる部分の縫い目が気になるものは避け、タグは取ってから着るようにするとストレスが減りますよ。

5. 1日1回は自分だけの時間を作る

人から影響を受けやすいHSPの人は、リラックスする時間が必要です。家族と同居している人も、寝る前の30分などゆったりとリラックスする時間を作りましょう。

座り心地の良い椅子やベッド、好きなアロマや音楽、読書に没頭するのもいいかもしれません。一人になれる空間がない人は、お風呂などで工夫してみて下さい。

HSPの人に向いた職業

ここでは、HSPの人に適した職業をご紹介します。

HSPの人は、その特徴から職業を転々としている人が少なくありません。なかなか順応できない、気を遣いすぎて疲れてしまうなどがその原因です。また、もしかしたら自宅から会社が離れている場合、人混みや満員電車などの通勤途中で疲れてしまうということもあるかもしれません。

でも、疲れてしまうからと働かないわけにもいきませんよね。それではHSPの人に適した職業はどんなものがあるのでしょうか?

できるだけストレスなく働くことを考えると、外からの刺激が少ないことが絶対条件となってきますが、その条件を満たせるのが「仕事内容」と「環境」です。

刺激をできるだけ避けられる仕事

HSPの人はできるだけ外からの刺激を避けて生活するのが一番です。そのためには、急な予定変更などの少ないルーチンワークが適しています。

とくにコツコツと実績を積み重ねる事務系はオススメです。事務といっても一般事務、経理、総務、人事など様々。

ただし、営業事務など忙しい部署や社外対応などが多い部署では、ストレスを感じてしまうかもしれません。事務系の仕事を探す時は、仕事内容をよく確認しましょう。

刺激をできるだけ避けられる環境

もう一つオススメなのが、自分の「得意」を活かす自由業です。実は、HSPの人は生まれながらの感受性の高さから、クリエイティブな感性を持つ人が多く、デザイナーや作家、音楽家、ライターなどのクリエイティビティな仕事が向いているのです。

また、自営なら時間や環境に縛られることなく、つきあう人も選べるなど、人とのしがらみも会社勤めよりありません。

現在では働き方改革で副業が認められている会社も多く、個人起業する人もたくさん出てきました。以前より起業しやすいツールやしくみも整ってきているので、起業して自営業になるのも方法です。

顧客対応から確定申告などまで、すべて自分でしなければならないというリスクもあります。ただ、そのリスクをおいても、HSPの人にとっては通勤や人との煩わしさから開放されるメリットは大きく、選択する人も増えています。

HSPの人の特徴や診断、対処法と適職のまとめ

HSPの人の特徴から適職までをご紹介してきましたが、いかがでしたか?

HSPの人の生きづらさは、感受性が高く外からの刺激に敏感だからです。そんな人の生き辛さの対処法は、次の5つです。

  1. 自分の特徴を知る
  2. 安心安全な場を持つ
  3. 感情を表に出す
  4. 着心地の良い服を選ぶ
  5. 1日1回自分だけの時間を作る

また、HSPの人の適職は、以下の2つがオススメです。

  1. 刺激が少なくコツコツと実績を積める事務系
  2. 環境にとらわれない個人起業や自営業

生きづらいからといって、人より劣っているわけではありません。HSPは人に共感できる人としての優れた心や、想像力豊かなクリエイティブな感性を持っています。あなたの特徴を活かせる場をぜひ見つけて、幸せに生きられることを心から願っています。